動物病院就活Lab(ラボ)

経営母体別に見てみる

ショッピングセンター併設企業型
例:イオンペットさん

• ショッピングセンター内のペットショップと併設された病院
• 子犬仔猫などのワクチン接種やマイクロチップ設置、予防などの業務が主
• 手術設備が無い所も多い。あったとしても避妊・去勢手術や歯石除去などの比較的簡単な手術のみ対応していることが多い
• その他の手術は提携先の病院や自前の医療センターで行う
• 基本現地採用が多いが、勤務地の候補は全国になる
 

ショッピングセンター併設個人型
例:動物医療センターかかみ犬と猫の病院さん

• ショッピングセンターの中にある個人が経営する病院(出先の場合が多い)
• ショッピングセンター内のペットショップと提携して、予防や避妊・去勢手術スケーリングなどを実施
• その他の手術は母体の病院で対応する
• 企業病院とさほど変わらないが、地域の大きな病院が運営していることが多い
• 母体病院での一括採用が多く、勤務地は県内にとどまることが多い
 

グループ病院
例:エルザ動物病院さん

• 個人病院が成長し分院展開をしていった病院の集合体
• 経営者と院長が別のケースもある
• 地域に根差して展開している場合と、全国に展開している場合がある
• 全国に展開する場合、ペットショップと併設した形などが多い
• 基幹病院(医療センター)を軸として1~1.5次、2次に近い役割を担う
• 情報の共有がなされており、紹介で他の病院に転院するより手間がない
• 採用は一括採用が基本だが、全国展開の場合は現地採用もある
• 配属先は人事戦略に基づき決定される
 

個人病院

• 個人で経営している病院
• 経営者は院長が兼務している場合がほとんど
• 日本にある動物病院の大多数がこの形態
• 開業当初は獣医師が1〜2名、看護師4名程度が在籍し1次診療がメイン
• 規模拡大により1.5次診療までこなす病院となると獣医師10名、看護師20名程度の病院となる
• 分院展開を続けていくとグループ病院へと成長する
• 基本的に本院のみの場合勤務地は一定。分院がある場合行き来が発生
 

外資系病院
例:アルダグループさん

• 海外の企業が出資し、日本法人を設立して運営
• オーナー企業は動物病院以外のケースもある
• 直営の病院もあるが、基本的にはM&Aなどで病院を吸収して運営する
• 個々の病院の特色を残すケースと、合理的なシステムで統廃合し、一律の医療サービス体制を築くケースがある
• グループ病院と違い外資系企業の名前を前面に出さず運営している場合もある
• 一括採用も行うが基本現地採用が主となるため、勤務地は一定

治療内容別に見てみよう!

専門病院
例:獣医眼科クリニックさん、バステトキャットクリニックさん

• いずれかの分野に特化した病院
• 「皮膚」「目」「循環器」など科目の場合と「猫」「エキゾチック」など種類に特化した場合がある
• 科目に関してはその科目しか診療しないことはないが、掲げている科目を目的とした患者が集まる
• 病院名に科目や種類名をはじめから入れて運営している病院と口コミにより特化していった病院がある
• 規模は獣医師が1名の病院から10名以上の病院と幅広い。

人数別に見てみよう!

獣医師1-2名の病院

• 新規開業の病院は、この人数からスタートするのが一般的
• 基本1次診療、予防メインの病院が多い
• 手術は避妊・去勢手術がメイン
• 1日あたり15-30件程度の診療件数
• 昼は休診、午後の診察終了時間も早いことが多い
• 少人数のため、仕事を比較的早く覚える必要がある
• 仕事内容も多岐にわたる
• 独り立ちして診察できるようになるまでの期間が短い
• 難易度の高い治療は設備的に難しい事が多く、近隣の1.5次病院や2次病院に紹介することになる。最近では開業から科目などに特化した専門病院も都心部では多く開業している。
 

獣医師3〜5名の病院

• 開業から2〜3年経ち資金的に余裕が出て、診察件数が多くなる段階
• 基本は1次診療メインだが、徐々に難しい病気の治療なども最後まで自院で診るようになる
• 病院の方針によるが手術器具も増え、対応可能な手術の幅も広がる
• 1日あたりも診察件数は45〜75件程度
• 先輩スタッフが複数名いるので色々な技術や知識を吸収できる
• 教育体制が整い始める時期なので、しっかり教えてくれる
• 独り立ちの診察までの期間が1〜2名の病院より若干伸びる場合が多い
• 高難度の手術に対しても対応できるようになってくるが、まだ近隣の1.5次や2次病院への紹介が多い。
 

獣医師6〜9名の病院

• 1.5次診療以上の病院がメイン
• 外科の設備や大型の検査機器(CTやMRI)が導入されている
• 1日100件以上の診察をこなし、手術も多くこなす
• 難易度の高い手術も可能に
• メンター制度などを採り入れ、個人の先生の力量に頼らない安定した教育体制がある
• キャリアプランも確立されているので、「2年目までは手術担当、3年目から代診」など病院によって診察できるまでの期間が異なる
• 新入社員を複数名採用する場合があるので、その中で診察件数を取り合う可能性がある。
• 専門性を持った先生も多く、色々な科目の症例を1つの病院で見ることができる
• 診察自体も1日を通して行っている場合が多く、勤務もシフト制などを取り入れていることがある
• 近隣の1次病院から紹介を受けるようになる。
 

獣医師10名以上の病院

• 6〜9名の病院より診察や手術の件数がより多くなる
• 人間でいう総合病院のような役割
• 他の病院からの紹介症例をメインで受ける病院も
• 1次診療も受け付けるが、どちらかというと2次に近い病院もある
• 年中無休や夜間救急を行う病院もある
• 1日中診察を行うことが多いので勤務はシフト制となる
• 教育以外の体制も整っており、休みや社会保障、福利厚生なども充実している
• 分院展開も多く、状況に応じて転勤をすることもある
• 教育体制は確立されており、満遍なく教育を受ける事ができる
• 6〜9名の病院より専門性を持った先生の在籍率が高い
• 複数の科目の高度な症例を経験できる
• 複数名採用する可能性があり、獣医師の在籍数も多いので全体の診察件数が増えたとしても、新人が担当できる診察は少ない